日本双生児研究学会 JSTS 公式ホームページ

日本双生児研究学会(JSTS:Japan Society for Twin Studies)公式ホームページ

日本双生児研究学会 設立趣意書

双生児研究は、遺伝要因と環境要因の相対的寄与を検討するための方法論として、長年にわたり重要な位置を占めてきた。日本においても、医学、心理学、生物学、教育学、保健学等の諸分野において、双生児を対象とした研究は継続的に実施され、一定の成果を挙げてきている。

しかしながら、これらの研究は主として各専門分野の枠組みの中で個別に展開されてきたため、双生児研究に携わる研究者間の体系的な連携や、研究情報や方法論の共有が十分に行われてきたとは言い難い状況にあった。その背景として、双生児研究の中心的課題が遺伝と環境の分析に置かれつつも、研究対象や分析手法、関心領域が多岐にわたっていたことが挙げられる。

一方で、双生児研究には分野横断的に共有される基礎的・方法論的課題が数多く存在する。双生児における発育および発達の特性、卵性診断の精度と妥当性、量的形質の統計的分析手法などは、その代表的な例であり、これらは特定分野に限定されることなく、双生児研究全体の質を左右する重要な課題である。これらの課題について、研究者間で知見を共有し、協同的に検討を進めることは、今後の双生児研究の発展にとって不可欠である。

以上の認識に基づき、双生児研究に関わる研究者が分野の枠を超えて交流し、共通課題の整理および解決を図ることを目的として、日本双生児研究学会を設立する。本研究学会は、研究成果および研究方法に関する情報交換の促進、研究ネットワークの構築、ならびに双生児研究に関する方法論的基盤の強化に寄与することを目指すものである。

日本双生児研究学会が、わが国における双生児研究の体系化および高度化に資するとともに、学際的研究交流の中核として発展することを期し、ここに設立の趣意を表明する。

1987年1月17日