日本双生児研究学会 JSTS 公式ホームページ

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日本双生児研究学会第38回学術講演会が無事終了いたしました

日本双生児研究学会第38回学術講演会が無事終了いたしました

2024年1 月 27 日(土)、京都大学楽友会館にて、日本双生児研究学会第38回学術講演会を開催いたしました。当日は、学会員および学生29名、ふたごの当事者とご家族13名の合計42名の方々にご参加をいただきました。

講演では、京都大学大学院医学研究科の村井俊哉教授より「精神疾患の遺伝要因について:どのように理解しどのように発信するか」というタイトルで、また、大阪大学データビリティフロンティア機構の山本奈津子准教授より「人の多因子形質に関する遺伝子・ゲノム研究の進展と社会実装に関する倫理的課題」というタイトルで、それぞれご講演をいただきました。

精神疾患もしくは精神病理的な症状の遺伝・環境要因を学術的に明らかにし、それを社会的に還元することは、双生児研究とりわけ行動遺伝学の主要なテーマのひとつであり、村井先生のご講演は精神科医のお立場から大変貴重な視座をご提供いただき、フロアとの議論も活発に行われました。また,遺伝子・ゲノム研究の発展に伴い、いわゆるELSI(Ethical, Legal and Social Issues)は重要度を増して参りました。山本先生からは、従来のインフォームドコンセントだけに頼ることなく、個人や集団ごとの差異を重視した研究を志向する際に必要となる基本的な考え方について、これまでの倫理関連法規の歴史を振り返りながら概説をいただきました。

一般演題は10件ございました。一卵性双生児を対象としたGWAS(民間企業との共同研究もありました)、人間の教育行動や精神病理的な症状に関する遺伝・環境、多胎育児家庭への支援、学校という場に双生児が居ることの影響など、研究報告テーマは多岐に渡り、学術的・社会的背景を異にする専門家・当事者どうしの自由闊達な意見交換の場となりました。

コロナ禍はほぼ明けたとは言え、冬場で季節性インフルエンザは例年通り程度には流行し、新型コロナウイルス感染症も新たな変異株の流行の兆しを見せていることなどから、本年度も、学術講演会全体としての懇親会を開催することは差し控えさせていただきましたが、質疑応答の時間帯には、参加者の皆様にはたいへん熱い議論を交わしていただき、十分に研究交流をしていただくことができたものと思います。

末筆とはなりましたが、学術講演会を無事に終えることができましたのは、一重に、当日ご参加いただきました先生方や皆様のお力添えによるものと感謝を申し上げます。また、日本双生児研究学会事務局ならびに会場となりました楽友会館には多大なるご支援をいただきましたことをこの場をお借りしまして厚く御礼を申し上げます。本邦における双生児研究が、日本双生児研究学会を基軸として、多岐にわたる学問分野・実践活動において今後益々発展していかれますことを切に祈念申し上げます。

第38回学術講演会 大会委員長 京都大学 大学院教育学研究科 高橋 雄介

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